セメント、石灰等の固化材によって土質安定処理、地盤改良されたものが、どのような耐久性を持つものかの判断は、適切な養生環境のもとでは、強度的には増加の継続は見られるのが常識で、劣化することははないと言われています。流動化処理土はそれらより更に歴史が浅いわけで、長期にわたる実績は持っていませんが、セメント協会における継続中の観測資料では、関東ロームの地中に埋設された流動化処理土柱の打設後5年経過のデータでは、引き続き強度増加を示しています(近く10年経過の調査が行われるよていです)。 また、円柱形の供試体を用いての3年間の継続観察によれば、土中養生の方が固化の進行による強度増が進行しているのに対し、水中養生ではセメント成分の溶出のためか、寸法の小さい供試体では強度が減少したものも見られた実験例も報じられています。これらの例からも類推されますが、流動化処理土はコンクリートのように、大気中、あるいは水中に露出させて機能させる性質ものではなく、地盤、あるいは盛土中に埋設された条件で使用すべきものと考えます。 |